2.たぬき登場
オオカミに怒られるブタ太
さて、1週間後、ブタ太がオオカミに貯金箱に入っている半分のお金を持っていく日です。
「約束のお金だよ」
ブタ太からお金を受け取ったオオカミは、烈火のごとく怒りだしました。
「たった80円だって! 本当にこれっぽっちなのかー!」
ブタ太がいくら言っても、納得しないオオカミは、たぬきを使ってブタ太が嘘をついていないことをチェックすることにしました。
1冊のノート
オオカミに依頼されたたぬきは、どうやってブタ太がウソをついていないかを確認すればいいかを考えて、1冊のノートをブタ太に渡しました。
「いいか、ブタ太。明日から、お母さんブタにもらったお小遣いの金額と、お小遣いで買ったモノとその金額をこのノートに書けよ」
「エ〜ッ、めんどくさいよぉ〜!」
「オオカミに食べられるよりマシだろ!」
ブタ三に相談
困ったブタ太が、末っ子のブタ三(ぶたぞう)に泣きつくと、ブタ三は「しかたがないなぁ」という顔をしながらも、ノートの取り方を教えてくれました。
「お金をもらった時と使った時だけノートに書けばいいからね。例えば、お母さんブタからお小遣いを100円もらったら、お小遣い100円って書いて、70円のアメを買ったら、アメ−70円って書くんだよ。最後に差し引きして30円って書けばOKだからね」
オオカミからは「毎回、チェックしろよ!」と言われていましたが、ブタ太がブタ三からノートの書き方を教わったと聞いて安心したたぬきは、時々チェックすれば十分だと思いました。