経営者が絶対観るべき映画

こんにちは、松井です。

経営者の方に絶対観てほしい映画があります。

2017年に公開された「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」という映画です。

マクドナルドの創業者、レイ・クロック氏の半生を描いた映画です。

公開当初、私は映画館でこの映画を観て、顧問先さまの経営者の方々に、この映画をオススメしました。

残念ながら映画館に足を運んでまで観られた方は少なく、また観られた方も、この映画を絶賛した人は少数派で、どちらかと言うと、否定派というか、「どうしてこの映画を薦めたの?」と思ってらっしゃる方が多数派でした。

そのお気持ちもわかります。

単なる映画として観ると、主人公のレイは強引だし、短時間でハンバーガーを作る画期的なしくみを作った、本当の意味での創業者であるマクドナルド兄弟を追い出してしまったりするので、観ていていい気分にはなれなかったりするからです。

ただ、観てほしいのはそういう部分ではなく、以下に述べる10点です。

ネタバレになってしまう部分もあるので、純粋に映画を楽しみたい人は映画を観てから、以下をご覧になってください。私の気づきの共有です。

①直観

ミルクシェイク用ミキサーが6台受注があったと聞いてすぐに電話して、「6台は間違いだ。8台頼む!」と言うのを聞いて、遠距離なのにわざわざ自分の目で見に行った。

②イメージング

レイがマクドナルド兄弟のオフィスに飾ってあるたった1枚の絵(写真)を見ただけで、パーッと未来をイメージングできたこと。

③根気という才能

レイが言ったのはフランチャイズ化という言葉だけ。どうやって進めるか、どうやって拡げていくかのイメージはできていない。実際に融資を頼みに行った銀行で「前に会ったことがありますね」と以前のビジネスの失敗を取り沙汰された。

④すべてが見通せてなくていい

レイの著書に書いてある大半のことは、自分で思いついたことではなく、他人から教わったこと。信念にしたがって道を進めば、必要な人が現れ、方法もみつかるということ。

⑤刷り込み

レイが冒頭で奥さんに営業がうまくいっているとウソをついた後、モーテルで成功哲学のレコードを聴ききながら寝ていた。70年前からこんなことをしていた人もいたんだという驚き。

⑥凡事の大事さ

レイが閉店後、誰もいない駐車場を一人で掃除している姿を見て、特別な才能はないかもしれないが、何が大事かということはわかっていた点。

⑦スタイルの変化

淡い色のルーズフィットなスーツを着ていたレイが、成功していく中で身体にフィットした濃紺のスーツに変わっていくという見た目の重要さ。

⑧徹底的な行動

これ以上ないぐらい行動して(夜に店の掃除までして)、こんな自分が失敗するはずがないというところまで行動している。夜寝るときに成功哲学を聴いているだけでは、成功なんてあり得ない。

⑨ネーミングの重要性

マクドナルドというネーミングにこだわっている。いわゆるスーパースターではないレイだが、キモとなる部分はちゃんとわかっている。

⑩地位が人を作る

冒頭の冴えない営業マン時代、誰にも相手にしてもらえなかったのに、9州に店舗をオープンした辺りから、周りが成功者だと認めて、特に何も変わっていないハゲたおじさんのところに人が集まってきた。

さらに言えば、マクドナルドと出会った時、レイはミルクシェイクを作るミルクシェイク用ミキサーを売る営業マンだったのですが、当時、彼は52歳でした。

定年が55歳だった70年前なので、今で言うと還暦を過ぎたぐらいの年齢になってから、マクドナルド帝国を作ったことになります。

映画を観に行った当時、私はレイと同じ52歳で、「この人は自分と同じ年齢から始めて30年間で、全米で7500店舗、世界の31の国と地域で店舗を展開するまでに発展させたのか……」と感銘を受けました。