こんにちは、松井です。
4月1日と、新しい年度が始まったので、今日から「会社設立のいろは」について、100回くらいに渡って、書いていこうと思います。
ウソです(笑)
100回は長すぎますね。まぁ、そのくらいの気持ちで書いていこういうことです。
先日、久しく会っていない友人から連絡がありました。相談があるとのことで、会って話を聞いてみると、「新しいビジネスを始めようと思うが、会社を作った方がいいだろうか?」という話でした。
ここまでを聞いて、「えっ!」と思った人は、ビジネスセンスがある人です。
何がポイントか、わかるでしょうか。
■ビジネスの流れ
通常、新しいビジネスを始めた場合、会社(法人)を作るかどうかの判断は、こんな流れになるはずです。
①新しいビジネスを始める → ②ある程度の売上・利益が出る(あるいは見込める) → ③売上・利益水準から個人か会社(法人)かを比較検討する → ④法人が有利となると、どの会社形態がいいか比較検討する → ⑤会社(法人)を設立する
私の友人の場合、①から②③④の検討を経ずに、いきなり⑤に飛んでいるわけです。
普通は②で具体的にじっくりと考えるか、とりあえず始めてみて、万が一うまくいかなそうだったら、①に戻ってビジネスを再考するのですが、いきなり⑤の話になりました。
実は、法人を作ろうとする最大の理由は、「見栄」だったりします。
つまり、社長になりたいんですね。私自身、23年前に独立した際、会計事務所を開業する前に、法人を作ったので、その気持ちはよくわかります。
では、法人を作るメリットは、「見栄」だけなのか?
もちろん、そんな事はありません。
■法人のメリット
- 個人よりも信用力が高い
- 個人よりも節税できるものが多い
- 退職金がもらえる
- 赤字を10年間繰り越せる(個人は3年間)
- 法人でなければ受けられない補助金・助成金がある
ですので、じっくりと考えて、ビジネスとして成立すると判断できるのであれば、法人化した方がメリットがあります。
というのも、上記のように会社設立の1つめのメリットに、「信用力」があるからです。
資本金1円でも会社が作れる今となっては、どれ程の「信用力」があるのだろうという気もしますが、法人ではない場合、取引すらしてもらえないケースもあるので、それなりの規模のビジネスになることが想定される場合は、さっさと会社を作ってしまった方がよさそうです。
要するに、「見栄」があったり、「信用力」が必要な場合は、①・②・⑤という流れになって、それ以外の場合に、通常の①~⑤という流れになるという話です。
それでは、「見栄」や「信用力」と無関係の場合、単純に個人事業の方が得か、それとも法人を作った方が得なのか?について、次回はお話をしたいと思います。